今日は阪急交通社さんのツアー『 天空の聖域 世界遺産高野山と令和元年特別御開帳2日間 』のツアーで34名のお参りがありました。台風19号でどうなるかと思って心配しましたが、無事に皆様とお会いする機会を得ました。

当山は山寺のため駐車場に大型バスは入れず、ご近所の一藤商店さんの駐車場をお借りし、皆さんと共に熊野古道を歩きながら福勝寺までご案内させていただきました。ツアー初日最初の到着地で、急な坂や階段を上っていただき・・・大変しんどい思いをされたと思います。滞在時間が1時間10分というリミットもあり、殆ど休む間もなく・・・普段歩かれていない方には大変な行だったかもしれません。

それでも本堂でのお話に耳を傾けていただき、求聞持堂や裏見の瀧など、数百年間、変わらない風景を体感していただけたと思います。帰りは一藤商店さんから『みかんのお接待』のサプライズもあり、皆さん笑顔でバスから手を振ってくださいました。私も最初は合掌してお見送りしていたのですが、知らない間に両手で手を振っていました(笑)

先日、尊敬する先輩僧侶と大峰山に上った時のことを思い出しました。先輩は昔から鈴懸という衣に身を包み、法螺貝を吹いて、峰々を走って駆け巡る行者さんでした。でも今は、『自分がどれだけ御参りできるかということよりも、御参りしたいという方がどれだけ辛くても、山上にある本堂まで寄り添って連れていけるのが僧侶だと思う』と話してくださいました。

皆様がお帰りになられる時の御姿を拝見し、先輩はきっとこのような笑顔を沢山見てこられたんだろうなと思いました。皆様のご健康とまたお会いできることを心より祈念致しております。合掌

ブログ更新をメールで受け取る
メールアドレスを記入して登録していただければ、更新をメールで受信できます。