10月29日(土)は、愛知県額田郡にある浄土宗西山深草派 妙徳寺さんの落慶法会に参列させていただきました。
ご住職さんは尼僧さんで、この度の大きな事業を成し遂げられ、凄いなぁと頭が下がるばかりです。

そもそもの御縁は、私の知り合いのお寺さんが本尊さまをお迎えした時に、綺麗なお花をお供えして下さった事があり、他宗旨なのに心のこもったことをして下さるなぁと心を打たれたのが最初の印象でした。

お花

たまたま当山の太鼓修理が愛知県岡崎市 三浦太鼓店さんで、妙徳寺さんの近くだった事もあり、立ち寄らせて頂く機会がありました。真新しい山門、本堂、庫裏を拝見させて頂きました。

ご本尊さまは阿弥陀如来さま…そして私たち真言宗の開祖 弘法大師さまも祀ってくださっていました。10月29日に落慶法会をされるとのこと。

愛知県では弘法市があったり、他宗旨でもお大師さんを祀ってくださることがあるのですが、妙徳寺さんのお大師さまは、文殊菩薩さまの利剣を持っておられます。大覚寺で有名な秘鍵大師の御姿です。

妙徳寺

他宗旨のお寺さんで、新しくなった本堂で、大切に祀っていただいているお大師さまを拝見し、落慶法会には必ず御祝いに駆けつけたいなぁと素直に思いました。帰り道で気付いたのですが、たまたま10月29日は私が出家得度した日でした。

さて妙徳寺さんの落慶法会当日。秋晴れの気持ちの良い日に、約100名のお稚児さん達と一緒に、倫子住職さんが行道して参りました。会式全体の雰囲気や、荘厳が、女性住職さんであることを物語っているように感じました。男性には無いまた違った華のある雰囲気です。

妙徳寺

稚児加持が終わり、落慶法会が始まりました。私は他宗旨ですし、部外者なので外で手を合わて拝見させて頂くつもりでしたが、住職さんの御母堂さまが堂内に案内して下さり、偶然にもお大師さまの正面の席で、御母堂さまの横に座らさせていただき…行き届いたお心遣いに感激いたしました。

宗旨が変われば、お経も、お衣も、作法も変わります。結集寺院さんが入堂され、お檀家さん含め、その日限りの集まった所縁あるメンバーによるお勤めです。

住職さんはじめ、皆さまのご挨拶を聞いておりますと、心を打たれ涙する感動的な場面が沢山ありました。この瞬間を共有させて頂けたことは本当に大切で、ここに居る方々が、きっとこれからも同じ気持ちで妙徳寺さんを支えて下さることと思います。

妙徳寺

外から眺めていると、倫子住職さん一代での出来事に見えますが、先代住職さまの御遺徳が先ず最初にあり、その後に倫子住職さんが努力されてきたこと。またそれを見護って来られたご親類、関係者、お檀家の皆様が一丸となって、この晴れ舞台を作り上げられました。本当に素晴らしい感動的な法会でした。

そもそもの始まりが、倫子住職さんが他宗旨のお寺に、お供えをしようと思ってくださった御心から始まりました。その様なお人柄を周りの皆さんがよく知っておられるのでしょうね。

今から二十四年前のこの日、お師匠さまは、在家出身で右も左も分からないまま、僧侶になりたいという私の願いを聞いて仏門を開いて下さいました。

住職 得度時

お師匠さまからいただいた僧侶としての人生…
想い描いていた僧侶には未だ未だ程遠く、浅学非才な故、なかなか御恩に報いることは叶いませんが、

この度たまたま同じ日に、何百年と続く妙徳寺さまの記念すべき会式に立ち会えた奇跡に、沢山の学びと喜びと勇気をいただきました。今後も宗派の壁を超えて、交流させていただけたら嬉しく思います。御縁に感謝を申し上げ、更なるご発展をご祈念いたします。

弘晴 拝


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